IE MBA Class of 2017 Diary

IE Business School Class of 2017 での日々の記録。

スペインの時間

スペインに来てまず面食らったことは生活に関わる時間の日本との差.こちらでは概ね,昼食は14時から,夕食は21時から取り始めるようだ.日本ではそれぞれ12時,19時というところだと思うので,2時間ほどずれている.しかし南中時刻から考えるとこれは合理的で,ずれているのは時間のほう.

まずスペインは夏時間を採用しているので,夏時間の期間中は南中時刻が1時間遅くなっている.これに加えて,スペインは中央ヨーロッパ時間を採用しており,これは東経13度あたりのベルリンであれば南中時刻と正午が近づくものの,マドリードは西経3度にあるため,正午が1時間以上遅くなる.この夏時間に伴う1時間の差と,緯度の差による1時間が重なり,マドリードの8月19日の南中時刻は14時18分.正午から2時間18分もずれている.

そのため,考えてみると,8月19日の東京の南中時刻は11時45分であるため,東京で12時から昼食を食べ始めるのと,マドリードで14時から昼食を食べ始めることに大きな差はない.ずれているのは時間のほうだ.

さて,スペインがなぜ経度から考えると明らかにおかしい中央ヨーロッパ時間を採用しているかということだが,これはどうもフランコ時代の影響らしい.このことを考えるとこのスペイン人の生活時間はあまり歴史があるものではなく,20世紀半ばから始まったものに過ぎないようだ.

上のリンク先にあるが,確かにマドリードでは朝は日本とさして変わらない時間帯に街が動き始める印象があるが,はなはだ宵っ張りであり,これでは睡眠不足になるのではないかと思ってしまう.実際に他の欧州各国と比べ睡眠時間が短いらしい.これを補うためにシエスタの習慣があることを考えると,納得がいく.この生活はナポレオンを連想させるが,スペイン語クラスの講師はスペイン人はナポレオンのスペイン侵攻(スペイン独立戦争)を忘れることはないと言っていて,なかなかおかしい.

こちらでも,日本での生活とあまり変わらず,7時に起床し24時に就寝する生活をしているが,マドリードの南中時刻を元に日本での感覚に直すと,5時に起床し22時に就寝するような生活をしていることになる.うーん,健康的.