IE MBA Class of 2017 Diary

IE Business School Class of 2017 での日々の記録。

スペインでの生活費

前回の記事からやたらと時間が経ってしまった。先月末に Term 1 が終わり、 Term 2 が始まってから2週間が経ったというところ。いずれ Term 1 の雰囲気を書いておきたいと思うが、今日は生活費について記録を残しておきたいと思う。

IE のサイトに行くと、 Living Costs in Spain なるページがあり、ここにスペインでの生活費に関する情報がある。渡航前にこのページを参考にして金策を立てていたが、実際のところは想定より安く済んでいる。

費目 予測 実際
家賃 1,000 1,000
光熱費 80 44
食費 450 300
遊興費 150 100
日用品費 0 10
交通費 50 20
通信費 58 50
医療費 0 0
合計 1,788 1,524

単位は全てユーロ。以下、個別にちょっと書いておこうと思う。

家賃

学校まで徒歩10分というところの 2 bedroom の部屋を借りている。当初からある程度広い部屋を借りるつもりであったので、これは想定通り。シェアする場合や Studio (日本でいうワンルーム)を借りる場合は IE のページにあるようにもう少し安く済む。同級生に聞く限りではだいたい700ユーロくらい払っている場合が多いように思う。

光熱費

日本と比べてやたらと安いので何かの間違いではないかと思ってしまうが、今のところこんなところである。内訳は以下の通り。

費目 支出
水道 12
ガス 7
電気 25

コンロは電熱器なので、ガス代は据付型のラジエータ暖房内を循環させる温水と、シャワーの温水の供給のみ。冬場のガス代はまだわからないのでもう少し高くなるのではないかと思う。7ユーロというのはちょっと安すぎる気がするが……。

食費

スペインの印象として、外食費が自炊をした場合と比べてやたらと高くつくということがある。基本的に、スペインのスーパーなどでの食品の価格は日本と比べて安いのだが、外食した際の支払いはそれと比べて非常に高い。これは日本ほど安価な飲食店が発達していないということが大きいように思われる。ちょっと外で昼食を取ろうとすると10ユーロ近く取られるのが普通なので、日本で牛丼などを食べる場合と比べて非常に割高。そのため、基本的には自炊をするようにし、途中で昼食を取らないといけない場合は自宅からお弁当を持っていくようにしている。飲みに出かけた場合の支出などは下の遊興費に入れたので、この費用は自炊をした際に1ヶ月に要する費用に概ね相当する。近所にアジア食品店があり、そこで蕎麦などを買い家で茹でて食べたりしているので、いくらか割高な食品を買ってこのくらい。

遊興費

食費との切り分けが難しいが、同級生と食事に出かけたり飲みに出かけた際の費用をこちらに計上した。基本的に平日は忙しいので飲みに出るなどするのは週末ぐらいで、だいたい月に100ユーロというところ。頻繁に飲みに出かけるなどするとここが跳ね上がると思う。

日用品費

渡航前はここを計算するのを忘れていたが、ほとんど無視できるくらいの費用だと思う。ここに入るのは歯磨き粉(歯ブラシは日本から持ってきている)や洗剤、ティッシュやトイレットペーパーといった日用品。

交通費

毎日勉強で忙しく、そもそもあまり出かける時間がなく、また学校までは徒歩なので、ほとんど交通費を使うことがない。市内に張り巡らされている地下鉄は回数券を使うと1回1ユーロ強だが、週末に飲みに行く際に乗る程度。あと、飲みに出かけたあとに帰りが遅くなると Uber を使うので、その際の費用をここに入れた。市内中心部からアパートまで6ユーロ強というところ。

医療費

たまに風邪気味になることはあるが、大したことではなく、特に病院に行くような事態には陥っていない。渡航前に保険に入っているので、ここは無視できる。

通信費

通信費には2種類あり、自宅に置いてある WiFi 端末が月35ユーロ、携帯電話のプリペイド SIM の料金が月15ユーロで、合計50ユーロ。 WiFi 端末には通信量の制限があり月20Gバイトまでだが、特に上限に達するということもない。動画を頻繁に見るという人には厳しいと思う。通信量の制限があるのは精神衛生上よろしくないので自宅に ADSLFTTH を引こうと思っていたが、面倒なのでそのままにしていたらもう半年近く経ってしまった。日本と同様に、 ADSL などは最低1年の契約期間を求められることなどもあり、面倒なのでこのまま WiFi 端末を使い続けることになると思う。携帯電話も NIE を取得してからはプリペイドでない契約もできるのだが、現在の契約で特に問題がないということもありこのまま使い続けると思う。スペインでのこういった手続きのいい加減さ、面倒さを考えると、特に面倒な解約の手続きのいらない現在のサービスを使い続けた方が気楽かな……と。

これらの他に、時折発生する費用として、教科書を購入する費用があり、これが Term 1 と Term 2 で合わせて200ユーロ強というところ。他に、渡航後に自宅に20インチの液晶モニタとプリンタを買った。11インチの MacBook Air でエクセルをいじっていると参ってしまうので、まあ、仕方がないかなという気がする。

だいたいこんなところで、為替レートにもよるが日本円で20万弱というところ。家賃が3分の2を占める異常な家計簿である。渡航前に日本で買い、こちらに持ってきた衣類や日用品(歯ブラシや昔から使っている保湿液など)、保険などの費用はここに入っていないので、発生主義(笑)に基づいて衣類などを償却していくとその分高くなる。正味でスペインで使っている費用はこのくらい。

入学式

昨日,9月1日は入学式だった.7月25日にマドリードに着いてから約1ヶ月が経った.マドリードでの生活にも随分なれたものの,この1ヶ月は滞在に関わる手続きや pre-course ,スペイン語の授業,連日の宴会など盛りだくさんで,率直に言って気の休まらない1ヶ月だった.あっという間に1ヶ月が経ったようでもあるし,ようやく入学式かという気持ちでもある.

入学式はセゴビアにある IE University の方で開催されるため,9時に IE の Student Services Office がある建物の裏手に集合し,そこからセゴビアまでバスで移動した.なかなか忙しく,7月の渡航以来,スペインの郊外に足を延ばすことができておらず,バスから眺める,荒涼とした,潅木の広がる赤茶けた大地はなかなか趣があった.日本は降水量が多く,森林が素早く,そうはいってももちろん数十年単位ではあるが,回復していくが,このように降水量が少ない地域では一度破壊された森林は容易には回復しないということなのだろう.

IE University は古い修道院を改装した建物を校舎として使っており,落ち着きのある佇まいにはさすがに学び舎としての風格が感じられた.もっとも,入学式のあとには中庭を廻る回廊で立食形式のランチとなり,ビールやワインなども提供されてずいぶん騒がしくなった.500年前の修道士たちがこの光景を見たらどのように思うかと想像するとなかなかおかしい.

入学式はキャンパス内の,元々礼拝堂として使われていたホールで行われた.後期ゴシック様式の内装に現代的な照明が施された様子はなかなか見応えがあった.ここに至るまでに要した様々な苦労を考えると胸に迫るものがあったが,祝辞のビデオ・メッセージではなはだ眠くなってしまい,どうもいささか締まらないところがあった.入学式というものはだいたいこういうものなのかもしれない.

帰宅後,非常に疲れていたこともあって,早々に就寝したが,早朝,悪夢で跳ね起きた.人を殺める夢だった.どういった理由でどのような人間に対して,確か丈の長い真紅のドレスを着た,髪の長い女性であったような朧げな記憶があるが,そういった行為をするに至ったかよく覚えていない.大変な恐怖があって,そうはいっても恐怖は行為そのものに対してではなく,その行為を追求する警官と思わしき人物に対する恐怖で,どうも自分はその行為のあとに遺体をどこかに埋め隠し,また隠蔽しようと図ったが,その行為の現場には生々しい血痕が残っていて,これを洗い流すことを失念していたことに気がついた瞬間の,強烈な恐怖が1日経った今も残っている.あまりにも生々しい恐怖に,早朝,目覚めてから,しばらく慄然としていた.

いわゆる夢判断の類によれば,人を殺める夢は,古い自分との訣別の象徴なのだという.こういったものは実に疑わしく,予知夢などといったものは言うまでもなく,フロイト『夢判断』なども牽強付会がはなはだしいように思われるところがあり,普段であればこういったことを気にすることもないが,今朝はそのあまりにも鮮烈な印象に,思わずこの悪夢を解釈が気になった.漱石夢十夜』の『第三夜』に近いものがあるかもしれない.

入学式の前の1週間ほどは,日本に残してきた仕事にかかりきりになり,また2泊5日の強行軍で帰国し,なんとか仕事をこなしてから31日の昼にマドリードに戻った.仕事そのものは成功裡に終えることができたものの,一方で,個人として成し遂げえなかったことが脳裏を巡って,帰りの機内では苦しめられた.入学式の最中にはこのことがしきりに思い出されて,自分がどのようにするべきであったのか,今となっては手遅れであるのだが,またこれからどのようにするべきであるのかを考えずにはいられなかった.級友たちとワイン・グラスを片手に歓談している最中にもこの鬱々としたものは消えなかった.

IMBA にて残された時間は,9月1日の時点で残り323日なのだという.9月3日には残り321日になる.

マドリードの天候

渡航して3週間と少し経ったが,とかくマドリードで印象的なのは延々と続く圧倒的な快晴で,こちらに来て雲を見た日はまだ3日くらいしかない.

マドリードの8月の平均月間日照時間はなんと335時間らしく,東京の169時間のほぼ2倍である.7月のそれに至っては359時間.日が出ている間はほとんど晴れていることになる.緯度の高さによる日照時間の増加を差し引いても,印象的な数字である.同じように快晴が広がる印象のあるサン・フランシスコでも,最も平均月間日照時間の長い月である5月のそれは325時間なので,さらに長い.

この驚異的な日照時間は当然日中の気温に反映されて,渡航後の7月の最終週などは38度くらいまで気温が上がり,いささか辟易させられた.もっとも,湿度が低く乾燥しており,また風もあるので,日陰にいる限りは東京などよりもはるかに過ごしやすい.外を出歩く気にならなかったことは確かだが…….どうも,マドリードで最も気温が上がるのは7月の最後から8月の初頭にかけてのようで,自分は最も暑い時期にマドリードに到着したことになる.スーパーで買ったバナナがものすごい速度で熟れていったのが印象深い.

8月も中旬になると最高気温もさほど上がらず,ずいぶん過ごしやすくなった.逆に日没後には一気に気温が低下し,先週などは17度くらいまで下がった日があり,寒暖差が激しい.朝などはダウンベストを着て登校したくらい.マドリードの標高は667メートルらしく,日本でいうと那須高原くらい.高原にいると考えるとこの寒暖差も納得がいく.

冬場のことはまだよくわからないが,冬場は雨が多く,またずいぶん寒いようだ.夏場に限っては,乾燥,昼夜の寒暖差,日中の高温,強烈な陽光といったところが注意すべき点か.

そのうちマドリードの地勢についても書いてみたい.

スペインの時間

スペインに来てまず面食らったことは生活に関わる時間の日本との差.こちらでは概ね,昼食は14時から,夕食は21時から取り始めるようだ.日本ではそれぞれ12時,19時というところだと思うので,2時間ほどずれている.しかし南中時刻から考えるとこれは合理的で,ずれているのは時間のほう.

まずスペインは夏時間を採用しているので,夏時間の期間中は南中時刻が1時間遅くなっている.これに加えて,スペインは中央ヨーロッパ時間を採用しており,これは東経13度あたりのベルリンであれば南中時刻と正午が近づくものの,マドリードは西経3度にあるため,正午が1時間以上遅くなる.この夏時間に伴う1時間の差と,緯度の差による1時間が重なり,マドリードの8月19日の南中時刻は14時18分.正午から2時間18分もずれている.

そのため,考えてみると,8月19日の東京の南中時刻は11時45分であるため,東京で12時から昼食を食べ始めるのと,マドリードで14時から昼食を食べ始めることに大きな差はない.ずれているのは時間のほうだ.

さて,スペインがなぜ経度から考えると明らかにおかしい中央ヨーロッパ時間を採用しているかということだが,これはどうもフランコ時代の影響らしい.このことを考えるとこのスペイン人の生活時間はあまり歴史があるものではなく,20世紀半ばから始まったものに過ぎないようだ.

上のリンク先にあるが,確かにマドリードでは朝は日本とさして変わらない時間帯に街が動き始める印象があるが,はなはだ宵っ張りであり,これでは睡眠不足になるのではないかと思ってしまう.実際に他の欧州各国と比べ睡眠時間が短いらしい.これを補うためにシエスタの習慣があることを考えると,納得がいく.この生活はナポレオンを連想させるが,スペイン語クラスの講師はスペイン人はナポレオンのスペイン侵攻(スペイン独立戦争)を忘れることはないと言っていて,なかなかおかしい.

こちらでも,日本での生活とあまり変わらず,7時に起床し24時に就寝する生活をしているが,マドリードの南中時刻を元に日本での感覚に直すと,5時に起床し22時に就寝するような生活をしていることになる.うーん,健康的.

住民登録と外国人識別番号

毎日どうも忙しい.日本に残してきた仕事が難しい段階に入ってきているということと,スペイン語のクラスも始まり,午前中は何もできないということもある.もう少し早く起きるようにした方がいいかもしれない.スペインらしからぬ生活にはなるが…….

さて,住民登録と外国人識別番号の取得について少し書いておきたい.

住民登録 (EMPADRONAMIENTO)

適当に「住民登録」という語を使ったが, Google 翻訳を使うとこの EMPADRONAMIENTO という語に対応する日本語が出てこない.英語だと Census と訳されるので,要は住民登録であろうと思われる. IE Campus の Student Services によると,必要な書類は以下の通り:

  • 予約票:マドリッド市のウェブサイトで, IE Campus Student Services のページにある予約の取り方に従って予約を取るとメールがやってくるのでこれを印刷して持って行った.
  • 申請書類:これも Student Services のページにある pdf を印刷して記入すれば問題ない.
  • パスポートの原本とそのコピー:コピーは顔写真のあるページと査証のあるページで問題ないとのことだった.
  • 住居の賃貸契約書の原本とそのコピー:私の住居の賃貸契約書には,付録として,契約書本体とは別に住居付属の家具の一覧があるので,念のためこれも用意したが,こちらのコピーは特に必要ではなかったようだ.

コピーや印刷の類は Workcenter という日本でいうキンコーズと文房具店を兼ねているような店が市内にあり,そこで行える.書類を一通り用意したあと, Student Services Office に確認してもらった.

7月29日に予約を取り,8月10日にサラマンカの役所( OAC と略記されており,どうも Oficinas de Atención a la Ciudadanía のことらしい.市民サービス局とでも言えばいいのか)に行ってきた.最寄りの役所がサラマンカであるためサラマンカに行ったが,別に書類を提出するのは他の役所でも問題がないらしく,予約の際に他の役所を選べばもう少し早く行くことができたのかもしれない.

役所に行くと金属探知機をくぐらされ,このあたりは外国らしいところであるが,中は至って普通のいわゆる役所という雰囲気.受付の女性に話しかけたところ英語が通じなかったが,英語を解する他の職員を呼んできてくれた.私の予約を確認したあと,待合室で待っていろと言われ,10分ほど待っていると名前を呼ばれ,受付番号がかかれた紙片を渡してくれた.予約の時間より30分ほど早く行ったので,そのためすぐに紙片が出てこなかったのかもしれない.

さらに10分ほど待つと待合室内の電光掲示板に私の番号が表示されたので,指示された窓口に向かい,書類を一通り渡した.パスポートと賃貸契約書のコピーが必要と書かれているからにはコピーの方は渡すことになるかと思ったが,別にそういうことはなかった.もしかしたら不要なのかもしれないが,持って行くに越したことはないように思われる.

終わると, Volante de Inscripcion Padronal なる書類を渡される.住民登録票とでも言えばいいのか.これが次の外国人識別番号の取得に必要になってくる.

外国人識別番号 (Número de Identidad de Extranjero)

これは要は外国人向けの居住許可証といったもので,日本で申請したスペインの学生査証の期限は4ヶ月なので,その期間中にこの NIE を取得し,在学期間中滞在できるようにする必要がある.

Student Services Office に赴き, NIE の申請がしたいのだが,と尋ねると, NIE 申請の予約を取ってくれるとのこと.またパスポートのコピー(顔写真のあるページと査証のあるページ)を求められたのでそれを渡し,連絡先のメールアドレスも渡した.後日, Student Services Office からメールがやってきて,予約を取ったので Student Services Office に来て欲しいとのことなので赴くと,書類を一通り渡してくれた.どうも,以下の書類が必要であるようだ:

  • 予約票: Student Services Office からもらえる.何時に出頭せよ,というようなことが書いてある.
  • 住民登録票とそのコピー
  • 外国人登録証申請書:この書類も Student Services Office からもらえる. Solicitud de Tarjeta de Identidad de Extranjero (TIE) (EX-17) という書類で,記入例も渡してくれる.外国人登録証申請書とでもいいのか.
  • 手数料振込用紙: Modelo 790 と右肩にある謎の書類を渡される.これは NIE 申請に伴う手数料の振り込みに関わる書類で,住所等を埋めて銀行に行き,手数料15.45ユーロを支払っておく.支払うと書類にスタンプを押してくれ,これが NIE 申請の時に必要.銀行はどこでもよいらしいが, IE の近くの,銀行口座を開設した Banco de Sabadell の口座に行って支払った.
  • パスポートとそのコピー
  • 入学許可証とそのコピー: NIE の申請のために Student Office が新しく入学許可証を発行してくれたため,このコピーを取った.
  • 顔写真(縦4cm×横3cm程度のカラー写真;背景は白地):近所にある写真撮影機を使ったところ,どうも故障しているらしく写真がうまく印刷されなかった.まったくスペインらしい.こういった機械は地下鉄駅の入り口にあるとのことなので(日本でも同じだ),最寄りの地下鉄駅に行ったがそこにもなかった.仕方がなく少し歩いて Avenida de América 駅まで行くとここには機械があり,故障もしておらず,無事に撮影できた.

なんとまあ,予約票には正確な住所が書いていないが,どうも出頭先は Avenida de los Poblados, 51 らしい.明日出頭する前に Student Services Office に詳しく確認するつもり.

インターネットと SIM

何はなくともインターネット接続……ということで,これも少し書いておきたい.

SIM

Barajas 空港の到着ロビーの目の前に Lebara のショップがあったので,そこでまず SIM を買った. Lebara は欧州に手広く展開している MVNO らしい.プロファイルをインストールせずとも使えたのは助かったが, 4G が使えず,テザリングもできなかったので,結局近所の Orange の支店に行って Orange の SIM を買った. Orange の方はプロファイルのインストールが必要で,店員に,使えないのだが,と尋ねたら,謎のサイトからプロファイルをインストールしてくれた.こういうサービスもあるのか…….

よくわからないのはトップ・アップの方法で,このあたりを参考にひとまずユーロのチャージには成功したが,データ量をどう増やせばいいのかはまだわからない. Orange で最初に買った SIM の方は既にデータ量を使いつくしてしまったが,どうも非常に低速ではあるがデータ通信は維持されているようだ.

インターネット

到着後しばらくは Orange のテザリングで対応していた.大家さんに聞いたところ,大家さんの方でインターネット回線の契約をしてくれるとのことだが,大家さんが休暇に入ってしまったので,契約は先になりそう.

ひとまず NIE などもいらない方法として, WIFIAWAY というものがあり,これをつなぎで借りてみた.

銀行口座

渡航前に銀行口座の開設申込書と,パスポートと入学証明書をスキャンしたものを Financial Aid Office に送り,口座の開設を申し込んでおいたが,渡航後も音沙汰がなく,メールで Financial Aid Office に問い合わせてみたところ,銀行に行って聞いたみたら,というそっけない返事.アパートのすぐ近くにあるその銀行の支店に行ってみたところ, IE の学生向けの口座の開設は IE のキャンパスからほど近い Calle de Serrano 71 の支店の方に行け,ということだったので,10分ほど歩いてそちらの方に出向いた.

窓口の担当者は異常に愛想の悪い女性で,いささか驚かされたが,事前に開設を申し込んだのだが,と伝えると,机の上に山積みになっている書類封筒の中から私の名前が書かれた封筒を見つけ出してくれた.口座は既に開設されているが,その連絡が来ていなかったようだ.どうも,私の口座の担当者が休暇を取っているだとかで,私に連絡が来ていなかったらしい.いささか属人的なオペレーションではあるが,休暇なら仕方がないというか,気もする.勤勉な担当者に恵まれるかどうか,というのはなかなか重要な要素だが,完全に運次第である.大量の書類にサインをして,無事に自分の口座番号が明らかになったので,一安心.

気になっていたことは, Janualy 2016 Intake の方の申込書を見ると,クレジットカードを作成してもらうためのチェックボックスがあり,クレジットカードも作ってもらえるようなのだが,今回から開設申込書にはクレジットカードを作成するというチェックボックスがなく,デビットカードのみになっている.このことを尋ねてみると,クレジットカードは作ってくれなくなったらしい.話によると,スペインを出てしまうとクレジットカードの解約ができなくなってしまい,スペインを出ていった IE の元学生たちのクレジットカードがずいぶん宙に浮いたままになっているとのこと.即座に銀行口座から決済されるデビットカードの方は発行されるので,1年でスペインを去ってしまう学生たちに与信を供与することが問題になっていると思われた.

クレジットカードはできないのか,と尋ねたときの,何に使うつもりか,というはなはだつっけんどんな対応にいささか辟易し,面倒なのでそれ以上尋ねることはやめてしまったが,クレジットカードを作れないのはいささか残念ではある.担当者は,欧州ではデビットカードで十分だ,と言っていたが.

自分のスペインでの口座番号が判明したので,オンラインで日本の口座からこちらの口座に送金する手続きをした.来週中にはこちらの口座にいくらかのユーロを移動させられると思われる.